我々は中世の魔女狩り事件を哂う資格はない

例のアレが来てから、Twitterの他責思考は更に酷くなり、そこに戦時中の「欲しがりません勝つまでは!」とか「贅沢は敵だ!」とか「足らぬ足らぬは努力が足らぬ!」な精神論もブッコミかけられたのでもう酷いっちゃなんの。
そこに自己肯定も入って「見てください!こいつら対策甘かったからこうなったんですよ?!」みたいな、嘘か本当か分からない聞いた話、本当なんだけど盛っている話等もめちゃ増えた。
こういう呟きには恐らく「聡明な私のフォロワーさんは、こんなバカな事しませんよね?しねぇよなぁ???」っていう圧が隠れている気もする。
そりゃ一人でもそういうフォロワー紛れていたら「おまいう」案件になりかねませんから。

これ、「いう事聞かないとお母さんぶつよ?!」を不特定多数にやっている感じがして、歯の奥に挟まった食べかすみたいな、なんとも言えないねっとりした違和感を感じるんです。
或いは形を変えた山岳ベース事件、自覚のない人狼ゲーム。
こういう「仲間意識を確認するかの様な、オロカモノの晒し上げ」のって、Twitterオタク学級会のローカルルール談義で散見されるから見慣れた光景の筈なんですけどね…。

自分は絶対に正しい、絶対に魔女なんかにならない!魔女になったら周りのせい!っていう。
…様々な人と接する事の多い接客業やっていると痛感する事ですが、もしかしたら例のアレをずっとバイオのTウイルスの様に見ているのって、もうツイッタラーしかいないんじゃ…って思うのが日増しに強くなっているんです。
いや、もう病状とかはどうでもよくて、仲間意識を確認し、一致団結する為の仮想敵になっている様な。

この2年とちょいで、いろんな古参大手SNSの暗部が噴出して、今まで感情の汚泥をせき止めていたダムにヒビが入って、あっちこっちで水漏れして決壊する瀬戸際まで来ている感じはする。
アルゴリズムがインフルエンサー殺しとなった一方で交流しないと表示優先順位が下がる矛盾を抱えている仕様になった。
だけど、義理で交流やいいねRTすればするほど、今度はスパム行為と判断されて、インフルエンサー殺しアルゴリズムに殴られるという、承認欲求ゾンビが落とされる無限回郎地獄めいている。
ですが、インフルエンサーの鶴の一声でTwitter(SNS)世論が動かされ、それを潜伏しているメディアアカウントが拾って…という、バーチャル暗黒空間のリアルへの輸出産業は大いにダメージを受けるので、願ったり叶ったりではある。

例のアレを仮想敵として、聡明なフォロワーである事を証明する、ゆるい山岳ベース空間という地獄が醸されているのも息苦しさを感じるものの、これもまたツイッターランドという巨大なエコーチェンバーの中の異世界でしか通用しない。
5ちゃんねるに行けばTwitterを嘲笑うスレは幾つでもあるし、InstagramやTikTokはどす黒い投稿は忌避され、pixivはそもそも交流向けではない。
思えば5ちゃんねるも褒められたものではないけれど、スレッドという仕組みが「私は今この話題に興味がある」という事が自覚できる分、ずっとマシだったんだなと思う。

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